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けテぶれサロンプラスは、先生たちの学び合いをどう育てる場なのか

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けテぶれサロンプラスは、もともと葛原学習研究所のミッション情報を届けるオンラインサロンとして始まりましたが、今では教師同士が実践を高め合う学びのコミュニティとして育っています。中心活動は、少人数で一学期間を走り切る「研修のデザイン」。そこから派生して、自主的に立ち上がるゼミや、より緩やかなテーマ別のサークルが加わり、日曜のトイカフェや週末の実践発表会も自主的に動いています。参加は義務ではなく、見える・聞ける・入れる構造が、それぞれの現在地に応じた学びを可能にしています。 そしてこの仕組みを、将来は公的な研修機関にも展開できるシステムとして整えていくことが、サロンの大きな展望です。

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情報提供の場から、実践の場へ

けテぶれサロンプラスは、最初から今の形だったわけではありません。発足当初は、葛原学習研究所のミッションに関する情報を会員に届けることを主眼としていました。 しかし運営を続けるなかで、情報を受け取るだけでなく、実践者同士が交流できる場があればという気づきが生まれ、サロンプラスという形で動き出します。

1年目はまだ地に足のつかない試行錯誤の時期でした。2年目に「研修のデザイン」という取り組みを本格的にスタートさせてから、サロンの中身が少しずつ充実してきました。参加者からの手応えを受けながら、活動の幅は年々広がっています。

葛原学習研究所
葛原学習研究所

けテぶれサロンプラスが目指しているのは、「ミッションに賛同した先生たちが、実践を持ち寄り、互いに高め合える場」です。単なる情報購読サービスではなく、実践者としての成長を支える共同体としての側面が、今やサロンの軸になっています。

中心活動:「研修のデザイン」とは何か

サロンプラスのメインとなる活動が、研修のデザインです。少人数のグループで一学期間をともに走り切るという取り組みです。

各週にオンラインミーティングを行いながら、非同期のチャットでも交流し続けます。グループにはメンターが一人つき、実践の報告や振り返りを重ねながら、一学期間を走り切ります。3学期には発表という形でその学期の実践をまとめることも求められます。少人数で、期間をかけて、実践を持ち寄る。この構造がサロンの根幹になっています。

研修のデザインへの参加申し込みは学期のはじめに行われます。新しい学期のスタート時に募集がかかり、その学期を通じてグループとして動く。このサイクルが年間を通じて繰り返されます。学期の途中でサロンに入ってきた場合でも、次の学期の研修のデザインを見据えながら、今学期は様子を見て過ごすという選択ができます。

見える・入れる・断れる構造

研修のデザインで特に大切にされているのが、やり取りを閉じないことです。

各グループのやり取りは、Discordのサロン内チャンネルで行われています。グループ内の対話が外から見える状態になっているため、どのグループがどんなやり取りをしているかが全員にわかります。「この人の話を聞きたい」「今日のセッションを覗いてみたい」という気持ちがあれば、ゲリラ的にその場に参加することもできます。

熱の広げ方
熱の広げ方

この「見える場・入れる場」の設計は、熱の広げ方を実装した仕組みです。閉じたグループにしてしまうと、その外にいる人には熱が届きません。Discordで全体に開かれた状態にしておくことで、研修のデザインへの参加申し込みがなくても、会話の熱がサロン全体にじわじわと広がっていく構造になっています。

また、断る豊かさという発想も、このサロンには大切に組み込まれています。サロンプラスのメンバーであっても、研修のデザインに申し込まないという選択はOKです。「今学期はちょっと余裕がないから」と一旦断り、グループのやり取りだけ見守る、あるいは気が向いたセッションだけ顔を出すという関わり方が許されています。こうした「断れる余地」こそが、参加の濃淡を許容し、それぞれの現在地に応じた学びを可能にしているのです。

参加形態の広がり:ゼミとサークル

3学期から、研修のデザインに加えて、ゼミとサークルという新しい活動形態も同時に募集がかかるようになりました。

ゼミ:自主的に立ち上がる学びの場

ゼミは、研修のデザインの中から、または実践活動のなかから、有志が自分でゼミを立ち上げるという動きです。メンターが設定されるのではなく、「自分がゼミを開きます」と手を挙げる人が指導教官のような役割を担い、少人数の参加者と一学期間を走ります。

実際に複数のゼミが自主的に立ち上がっており、中学校での実践をテーマにしたゼミや、個人伴走を組み合わせた少人数のゼミなどが動いています。こうしたゼミが生まれてくること自体、サロンの中から次の担い手が育ってきているサインです。 主宰者が「やりたい」と手を挙げ、参加者が集まる。その自主性がゼミの核にあります。

サークル:テーマ別の、より緩やかな集まり

研修のデザインやゼミは、基本的に各週のミーティングへの参加が求められる構造です。しかしサークルは、毎回参加の義務も、最終発表の義務もありません。テーマを決めて、集まれる人が集まる。それがサークルです。

国語サークル、算数サークル、心マトリクスをテーマにしたサークルなど、共通言語であるけテぶれ・QNKS・心マトリクスをもとに、「国語で見たらどうなるか」「算数に当てはめたらどうなるか」を話し合う場として設定されています。参加形跡の報告義務もなく、学期途中からでも入りやすいという意味で、サロンへの入口として最も敷居が低い活動です。

こうして、研修のデザイン・ゼミ・サークルの三つが学期の頭に同時に募集される形が整いつつあります。どれが優れているという話ではなく、それぞれの参加者の現在地やペースに合わせて選べる構造として設計されています。

日曜のトイカフェと週末の実践発表会

研修のデザイン・ゼミ・サークル以外にも、サロンの中では自主的な活動が育っています。

日曜日の朝には、メンバーが自主運営するトイカフェが開かれています。みんなで話し合おうという緩やかな場で、申し込み不要でポッと顔を出せる形です。また週末には実践発表会が行われています。実践発表自体は無料で聞けますが、その後に実践者と話し合ったり対話的な学びができる「放課後会」が、サロンプラスの会員向けに設けられています。

「どの取り組みにも申し込まなかった」という方でも、こうした場にゲリラ的に参加できる余地があります。事前の申し込みがなくても、自分が入れそうな場に入ればいい。 そういうサロン設計になっています。

現在地から選ぶ、自分の学び方

活動の種類が増えてくると、「どれに申し込めばいいのか」という迷いも生まれます。サロンとしては、それぞれの現在地に応じた参加を大切にしています。

  • 一学期間、しっかりとした伴走のなかで実践を走り切りたい → 研修のデザイン
  • 自分でゼミを開きたい、または少人数の深い場に入りたい → ゼミ
  • 毎週の参加は難しいが、テーマ別に緩く関わりたい → サークル
  • まずはどんな場か覗いてみたい → 覗き見・ゲリラ参加OK

申し込むことでサロンへの参加を深めることもできますし、しばらくは様子を見ながら見えるやり取りに触れるだけでも、次第に知り合いが増え、ゲリラ参加がしやすくなっていきます。長期的には、サロン内に「この人のところならポッと入れる」という間柄が増えていくのが、この設計の意図です。

来年度からは、学年ごとに担任が集まる学年会(月1回)も計画されています。各学年の実践をつなぐ場として、さらに活動の幅が広がる見通しです。

展望:公教育のボトムアップ改革として

けテぶれサロンプラスが単なる有料コミュニティで終わらない理由は、その先にある展望にあります。

葛原学習研究所のミッションは、公教育のボトムアップ改革と深くつながっています。サロンの中で育ってきた学び合いの仕組み——少人数のグループ、見えるDiscordの運用、ゼミの自主立ち上げ、テーマ別のサークル、実践発表後の対話——これらをシステム化して、公的な研修機関にも展開できる形にしていきたいという構想が語られています。

「こういう活動にまるごと参加さえしてくれたら、先生たちの学び合いで強くなりますよ」という状態を整えること。それがサロンの今の向かう先です。研修のデザインとその周辺に育ってきた仕組みは、公的機関への展開を見据えた実験場でもあります。

先生一人ひとりが、自分の現在地から少しずつ実践を高め合い、それが教育の現場全体を底上げしていく。けテぶれサロンプラスの目指す姿は、そのための土台を丁寧に育て続けることです。

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